ある日、レッスンを受けてくださっていたご家族から、
こんなご連絡をいただきました。
「実は、この子の足に病気が見つかって…。
まだ一歳にもなってないのに、ショックで。
甘噛みのことで悩んでたけど、そんなこと、どうでもよくなったんです。
私たち家族にとって、この子は本当にかけがえのない存在なんです。」
その言葉を読んだとき、
私の胸にも、ギュッとした気持ちが広がりました。
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🐾 トレーナーとして、大切な問い
私たちトレーナーは、
日々、「お困りごと」に向き合っています。
甘噛み、吠え、引っ張り、トイレの失敗……
でも、もしそれを「行動」だけで見ていたとしたら?
「健康」や「心の状態」に目を向けずにいたとしたら?
それは、本当にその子のことを見ていたことになるんだろうか——
この子の病気を通して、ご家族が気づいた大切なこと。
そして、それを共有してくださったこと。
それは私にとって、大きな学びでした。
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🌿 トレーニングって、なんのため?
トレーニングは、行動を矯正するためのものではなく、
その子とその家族が、
健やかに、安心して、共に暮らすための「土台づくり」。
健康と心の状態が整ってはじめて、
私たちは“学ぶ”ことができる。
だからこそ、
トレーニングと健康は切り離せないものなんだ
と、強く感じたのです。
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💛 今、何を大切にしたいか
その子にとって、今いちばん大切なことは何か。
そのときどきで、優先順位は変わって当然です。
「しつけ」や「トレーニング」という言葉の奥にある、
**本当の意味での“寄り添い”**を、
これからも大切にしていきたいと思います。
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📝 最後に…
レッスンは、「困った行動を直す」ためだけじゃなく、
その子の“今”と“これから”に寄り添う時間でもあります。
どんなときも、
飼い主さんと一緒に考えていける存在でありたい——
心から、そう思います。